NAISTイベントレポート
成果発表会
Posted by:naist
|Update:2010.04.03
最後の講演者は本研究科、細胞構造学講座(塩坂教授)の駒井章治准教授です。
駒井先生は本研究科の3期生でもあります。バイオサイエンス研究科が育てた人材であり、また人材を育成する立場でもあります。
優秀な人材を育成し、それが受け継がれていく、このようなよい循環(ポジティブフィードバックループ)がしっかりと形成されることを目指しており、その一番手が駒井先生です。
また駒井先生は、とてもかわった経歴を持っています。上智大学の文学部を卒業されていますので、文系出身ということになります。私たちの奈良先端大学は、多様な学生を受け入れることを目指し、アドミッションポリシーにも明記しています。まさにそのような私たちの理想にかなったケースです。
さらに、駒井先生がやっている研究は、“融合研究”のすばらしい例です。脳科学はいろいろな手法を融合させて、総合力で挑んでいく必要のある分野であり、またそれができる素地も整ってきました。
この3つの点で、駒井准教授はバイオサイエンス研究科そのもの、といっても過言ではありません。
さて、脳研究は分子生物学、遺伝学、細胞生物学といった、いわゆるバイオロジーのほか、コンピュータサイエンス、ナノサイエンス、光サイエンス(顕微鏡技術)、など、その他にもあらゆるテクノロジーを巻き込んでアプローチがされている分野です。
なぜか??本当にいろいろな要因があってここでは書ききれないのですが、ひとつは“電気”です。神経細胞は電気を使って信号を受け渡ししていますが、電気(電流と電圧)は定量できます。また人工的につくることができます(つまり外から与えることができます)。これがもっとも大きな要因です。
バイオロジーでいちばん問題になるのが定量性です。分子がそこにあるかどうかはしらべられますが、何個ある、というところまではなかなか定量できないです。その点、電気は容易に定量できます。また、外から分子を細胞に入れるのは難しい、特に、決まった数を入れるのはめちゃくちゃ難しいです、その点でも、電気を一定量だけ入れることは(電極を細胞にさすのですが)簡単です。
つまり、脳科学がバイオロジーを牽引しているともいえるのです。
駒井先生の講演は、あらゆるテクノロジーを集結した“融合研究”のお手本を示してくれました。
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