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NAISTイベントレポート

成果発表会@メルパルク京都

Posted by:naist |Update:2010.03.26

2番目の発表者は増田美和さんです。

増田さんは2年前に修士をとって卒業しました。

NAISTに来る前は某有名製薬会社で働いていて、成長したいと考えてNAISTに入学した強者です。研究室(別所研)ではFRETという現象を使ってゼブラフィッシュ胚内で、ある分子の活性をリアルタイムで追うという、超難しい技術の開発に取り組んでいました。2年間の短い間でそれをやり遂げ、タダモノではないことを示して理研のリサーチアソシエートとして2年間がんばってきました。

理研ではゼブラフィッシュの嗅覚の研究で、においに反応していることを行動学的にアッセイするしくみを立ち上げ、期待通りの働きをして、高い評価を得ています。

成体のゼブラフィッシュの皮膚の細胞は“アラームホルモン”という未知の物質を含んでいることが、最近わかってきました。例えば敵に仲間が襲われて、皮膚に傷がつくと、水の中にアラームホルモンが放出され、仲間の魚に危険を知らせるという社会性がわかってきたのです。

ゼブラフィッシュはアラームホルモンを嗅覚で感知します。そして最初に激しく運動し(Burst swiming)次いで動かなくなります(freezing)。この運動をモニタすれば魚がにおいを感じた瞬間を特定することができるのです。

動物の感覚器の実験はなかなか難しいです。人間ならにおいがしたかどうか、意思表示してもらったらすむ話ですが、魚に知らせてもらうのは一苦労です。あとで話す奥山さんの錯視も同じです。三角形が見えましたか?とネズミに問いかけても、噛まれることはあっても答えてはくれません。

ところで、嗅覚のしくみは1990年頃から急激に明らかになってきました。におい物質のレセプターが分子として同定されたのがきっかけで、それ以降、ぐっと進歩しました。やはり、モノとして同定されることが分子生物学の第一歩なのです。もちろん、それですべてがわかるわけではありませんが、必要条件なのです。

1990年から数年間ですばらしい進歩を遂げ、2004年のリチャード・アクセル、リンダ・バックのノーベル賞受賞につながりました。1細胞ー1受容体ルール、1糸球−1受容体ルールなどですが、ここでは説明しませんが、みなさんしらべてみてください。

増田さんはNAIST、理研とわたりあるいて自分が“研究がすきだ”と実感できたそうです。いい話です。



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