研究人材の遺伝子/奈良先端科学技術大学院大学⁄インキュビー大学院紹介

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自分だけの研究を求めて

Category:incu-be*02号掲載記事|Update:2008.11.10


自分だけの研究を求めて

大学院では『新しい疑問を見つける力』を養いたい」。そのために、多くの人と交流し、広い視野で物事を捉えることが必要だと宮島さんは考える。緊密な研究室間のつながりを持つ奈良先端科学技術大学院大学(NAIST)の環境が、宮島さんの成長を後押しする。



NAISTとの出会い

「植物はわかっていないことが多い。それがいいところだよ」。九州大学理学部に在籍し、どの分野の研究に進むか迷っていた宮島さんに学生実習を担当していた教授が声をかけた。未知の領域が多いからこそ、植物の研究は幅広く一から十まで自分で考えて研究することができるという。教授の言葉がきっかけとなって植物生理学研究室で研究を始めた。
植物の光合成に関する研究を進めるうちに、宮島さんは植物の研究がもっと幅広く行われている環境で自らの視野と選択肢を広げようと他大学の大学院へ進学することを考え始めた。思いついたら即行動。宮島さんは福岡で一番近い時期に開かれる大学院説明会を探し、足を運んだ。それがNAISTとの出会いだったのだ。説明会で植物系の研究室が多いことに魅力を感じた宮島さんは、先輩の知り合いが居た研究室にアポイントメントを取り、直ぐに九州からNAISTを訪れた。

研究室選択で見えたもの

NAISTの修士・博士一貫課程の学生は、入学後に3つ程度の希望研究室を1週間単位で回る。そこで研究を体験し、教授だけでなく、学生とも話して研究室を決める。宮島さんは入学前に見学した研究室ではなく植物遺伝子機能学講座へ所属することにした。多くの人がこの期間に改めて自分の方向性とそのために必要な環境を吟味する。「こうしたシステムや研究室間の横のつながりが生まれるのも、それぞれの教授が、研究にも、教育にも自信があるからではないでしょうか」。宮島さんは実感を込めて言う。
宮島さんが初めてNAISTを見学した時に、研究室の間のつながりが密接で誰とでも気軽に話せる雰囲気を感じたという。それは、入学して確信に変わった。

新しい領域を拓くために

現在、宮島さんはシロイヌナズナの根のパターン形成の研究を行っている。修士論文研究である「根端の細胞分裂・増殖の鍵となるWOX5遺伝子の発見」はドイツ・オランダの研究チームとの共同研究としてNatureに掲載された。しかし、新しい領域を拓ける研究者に憧れるという宮島さんは「他の人とアイディアが重なって悔しかった」と回顧する。誰かの後追いをして論文を書いても、それでは単に作業ができるということと同義だという。
「研究に没頭できる環境と、自分の研究に対して多くの人から意見をもらえるところが気に入っている」。分野を問わず、人が集まっては研究の議論を行う中で新しい切り口を見つけられることも少なくない。「いつか自分だけの研究をみつけたい。今の自分の研究がそうかというと、まだ違うと思う」。難しいからこそ宮島さんは挑戦を続ける。


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